「RPG」
ネット内での擬似家族かあ、、、そんなこと思い付きもしなかったなあ。(笑)宮部さん、どっからそんなネタを仕込んできたんだろう。(苦笑)ネットなんてたしか使っていなかったはずなのに。(今はされているのかな?)(笑)でも「大極宮」が出来て以来、以前よりは宮部さんが何をしているのかがわかるようになりましたね。(苦笑)さて、作品ですが、犯人は、自分の△△は、、、自分の□□は、、、自分の××は、、、と、全て主観で物事を見ている、感じている。ま、それは致し方ないと思う。本人の性格もあるかもしれないが、第一経験が足りない。しかし、その状況の中では何らかの結果を出してしまう。または、出そうとして、、、今回の事件が、という事だ。人は必ず間違いを起こすものだし、それが当たり前だと思う。そのようなときに必要なのは、周りにいる人間たちである。今回の事件では、その誰もが振り回されていて、行動や考えを修正する方向に向かわせることが出来なかった。それが残念である。
「模倣犯」
宮部さんは、主人公と同じような経験を持たないわたしたちの心をもちくちくと刺し続ける。
ある部分では、教育というか調教というか、そういうものも人間には必要なのだろう。
自分のついた嘘はすぐに忘れ、自分がないがしろにされているという、これも当人だけの思い込みからくる理不尽さばかりを、声高に正当化すような、特にそんな人間には。
しかし、子供の育て方は、非常に難しいもののようだ。
お兄ちゃんを、お姉ちゃんを見ならいなさい、、、
あんたは何で生まれてきたんだろうねえ、、、
本当はあんたなんかよりも、実は女の子が、または男の子が欲しかった、、、
などと、口が避けても言ってはならない。
腸が煮え繰り返るような怒り、、、を久々に感じた。
価値観の違いなどという生易しい事ではない、異質の思考の形があるのだなあ。
模倣ということを考えるとき、その時代の、その社会のおおよそ認められた規範、性別、年齢、職業、立場、、、
我々は皆、なんらかの形では模倣者なのであろうか。
それにしても、犯人の遺族まで、世間から虐げられるのはなぜなのか。
犯人と密接に繋がっているという家族、身内というイメージのせいか。
あんな事件を起こしたあの人の兄弟や親だから、同じようなことをするのではないかという事か。
単に誰かを虐めるきっかけが、正当?な理由が出来たからか。
”チッソ”が原因だった「イタイイタイ病」の初期の発症者の話を聞いたことがある。
まだ、原因が何なのかわかっていなかった時の事。
その人は、自分の親戚筋からもずいぶん責められたらしい。
こんなわけのわからない病気を、身内から出して恥ずかしいと。
自分が突然に、殺人者の家族、被害者の家族となった時、我々はどんな考え方を、行動をとるのでありましょうか。
「ぼんくら」
「幻色江戸ごよみ」
○宮部さんのお気に入りは第七話の「だるま猫」だそうです。宮部さんの猫好きはよく知られていると思いますが、化け猫話しをいかに怖く書けるか?に挑戦したものらしいです。(笑)
第一話「鬼子母火」
(初出)歴史読本94/04
幼子を残したまま亡くなってしまった母親の魂は、死んでさえ尚、、、
第二話「紅の玉」
(初出)歴史読本94/03
自分の信念が誰にでも通用するという勘違いに、死んでも気づかない輩がいる。
第三話「春夏秋燈」
(初出)時代小説大全94年夏号
念のこもった物は早く手放したほうがいい、、、でも大概は災いを成すまでは離れていってくれない。
第四話「器量のぞみ」
(初出)歴史読本93/06
ま、人は容姿だけじゃないってことですよ。(ああ、良かった、、、ん?でも性格まで悪かったら、、、)
第五話「庄助の夜着」
(初出)歴史読本93/07
ものごとには、それに係わった人の数だけの真実があるのかも知れない。
第六話「まひごのしるべ」
(初出)歴史読本93/08
得ようとしても得られないものの、なんと多いことか。
第七話「だるま猫」
(初出)歴史読本93/09
うまい話には裏がある。しかし、目の前に鰹節をぶらさげられた猫は踏みとどまれない。
第八話「小袖の手」
(初出)歴史読本93/10
まだ子供なのに、わたしはもう大人よ!などという子供に、こういう話しをしてやるのもおもしろい。でも、鼻で笑われるだけか。(苦笑)
第九話「首吊りご本尊」
(初出)歴史読本93/12
迷いは己自身でふっきらなければいけない。芯の通った生き方が出きるのは、それからなんだろう。
第十話「神無月」
(初出)歴史読本93/11
盗人にはそうしなければならない理由があり、そして、岡引にも。
第十一話「詫助の花」
(初出)歴史読本94/01
どんなにしがみついても、自分の力で得たものでない限り、それはするりと逃げ、二度と戻らない。
第十二話「紙吹雪」
(初出)時代小説大全93年冬号
こういう話が一番辛い。
「初ものがたり」
「お勢殺し」
(初出)小説歴史街道94/02
欲に目がくらむと、人間なにをしでかすか。
「白魚の目」
(初出)小説歴史街道94/05
子供たちがかわいそうすぎる、、、
「鰹千両」
(初出)小説歴史街道94/08
その時代の慣習が、哀しい結末を。
「太郎柿次郎柿」
(初出)小説歴史街道94/11
土産など持たせなければ良かったのに、、、
「凍る月」
(初出)小説歴史街道95/02
立場につぶされていく男、そして、変わっていく男を哀しく見守る女。
「遺恨の桜」
(初出)小説歴史街道95/05
女の悋気は恐ろしい、、、
「天狗風」
( 霊言お初捕物控二)
「震える岩」を読んだら、どうしても「天狗風」が読みたくなってしまいました。これも何度目かの再読です。(笑) たまんないですね、これは。。。何度読んでもおもしろいなあ。。。が、これで終わってしまうのもなんですので。(笑)お初ちゃんと右京之介の関係も少しは進んだでしょうか。お初はどちらかと言えば、考えるより先に体が動く。それに対し右京之介は、考えすぎるきらいがある。二人を足して二で割ると、っていう非常に好ましい関係ですね。(笑) 右京之介はもう少し年齢を経れば、思慮深いタイプの人間になりそうですし、お初も情の濃い、いい女になりそうです。(笑) 六蔵、およし夫婦とは違った意味で、いい夫婦になりそそうです。(もう、夫婦になると思っているらしい、、、)あまりねたばれするのは良くありませんので、ここいらへんでやめときますが、霊言お初の2シリーズはぜひお勧めです!宮部さんは超能力を持った人間を書くことが多いですが、それはそれで作品の展開の妨げになるなどということが全くありません。超能力を持っているんなら適当なところで、それを出しさえすれば何でも解決出来るんじゃないの?なんてことは絶対ありませんっ!(笑) そういう理由で二の足を踏んでいたんなら、ぜひ読んでみてくださいね。鉄、すず、和尚、、、の活躍も楽しみですよ。(笑)
「震える岩」
( 霊言お初捕物控一)
いやあ、、、参ったなあ、、、読ませますね、これは。。。(笑)何度目かの再読なんですが、ついつい引き込まれてしまいます。佳境での右京之介の推理が、なんとも泣かせます。赤穂浪士や忠臣蔵の裏には、本当にそういう事があったのかも知れない、そんなふうに自然に思わせてくれます。そして様々な人の思いを巻き込んで、物語は一気に終幕へ。霊言お初のシリーズは、この後「天狗風」が発表されています。お初や京之介が、今後、どのような生き方をしていくのか、非常に楽しみです。★はもちろん5つです。(笑)

「クロス・ファイア」
「クロス・ファイア」の*クロス*ってどんな意味で使っているんだろう?と思いまして簡単に調べました。
1.十字の形、十字架
2.交差する、(足などを)組む、
3.(道などを)横切る、(海などを)越える
4.行き違いになる
読了後ですと、なんだかどの意味も妙に腑に落ちてきます。全体の感じとしては「レベル7」よりも「霊言お初」っていうところでしょうか。内容としては「レベル7」かな。(わからんことを書いてるなあ)(笑)宮部さんも書かれていますが、シリーズではなく続編としての作品は初めてじゃなかったでしょうか。そういう意味では「燔祭」がこう膨らむのか、確かにそういう興味は満足させられます。しかし「レベル7」的な期待をしていたわたしは、なにかこう肩透かしをくってしまったような、そんな読後感を持たされました。推理物ですからお約束のどんでんがえしは必要だと思いますが、最後の最後でのその展開はちと余計だったか、(全く個人的な感想ですが)と思われてなりません。でも、ところどころにちりばめられた宮部さんの考え方にはやはり共感を覚えました。特に上巻の現代の若者に対する洞察などは、全くそのとおりっ!っていう感じでした。(笑)
「堪忍箱」
「お墓の下まで」
人と人の繋がりにはいろんな形があると思います。本当の本質をあらわにして対峙するということは、ほとんどないと思います。しかし哀しいのは互いに互いを思うがゆえに不幸になっていく例です。変な言い方ですが、人の世である限りそういうことは連綿と続いていくんでしょう。

「地下街の雨」
短編7つが納められています。94年4月25日に第1刷が出たようですが、初出は90〜93年にかけてのようです。帯には「都会の片隅の孤独。それでも希望の季節はきっと来る!愛と幻想の最新作品集」とあります。
「地下街の雨」
親友の彼女をずっと好きだった男が、その親友と彼女の結婚が破談となったとき、ある行動をとります。破談の直後に彼女に近付いては、みえみえととられてしまうのが嫌で、ある芝居をうつんですね。これが読んでいるわたしらには解りませんから、見当違いな方向でやきもきさせられてしまいますし、芝居を手伝ってくれた女性がちょっとこわい女と思ってしまいました。最後にその真相を見破ってしまった彼女のやさしさというかあきらめというか、それがわたしなどにはよほど切なかったです。妥協とはちょっと違いますし、寂しさに負けてしまったというのとも違うような気がする。未婚の女性の感想はまた全然違うかもしれませんね。
「混線」
これを読んでいる貴方、いたずら電話などしたことはありませんか?度を過ぎると怖いことが起きるかもしれません。
「勝ち逃げ」
この作品が一番印象に残りました。既婚の男性と未婚の女性とが駆け落ちの約束をして、決行ギリギリのときに男性が子供が不憫との理由でとても行けないと、書いた手紙を彼女に手渡してもらうべく、第3者を訪ねる途中でその手紙を盗まれてしまう。そして手紙はほぼ30年後にその女性の姪が見ることになる・・・
最後の「伯母さんの勝ち」というのがいまひとつしっくりきません。現在生きているその女性の姉妹や姪から思えばそう思いたいのは解りますが、亡くなっている女性があちらの世界に引きずっていった気持ちは、そんなものではなかったのではないかとわたしは思うんです。怒濤の長編も好きですが、なにかこの短編集のようにふっと現実に引き戻されるようなものもいいですね。
「本所深川ふしぎ草紙」
「送り提灯」
なんだかおばかなお嬢様ばかりが鼻につきましたね。典型的な押し込みの手口にまんまと引っかかってしまいました。おりんちゃんは12歳ですもんねえ、かわいそうに。ま、それだけでは感想にもなりませんので、少しだけ。おりんちゃんと清助の関係での事なんですが、好きとか嫌いとかそういう事でなくても、自分の事を理解してくれている、と思っていた人のが自分から離れてしまった(距離的にも、社会的にも)もう手の届く所にはないのだということを実感する瞬間と言うのはなんとも寂しいもんですよね。
「心とろかすようなマサの事件簿」
「心とろかすような」
「心とろかすようなマサの事件簿」は宮部さんのデビュー長編「パーフェクト・ブルー」の面々、蓮見探偵事務所のメンバーとそこの飼い犬老犬のジャーマン・シェパードの「マサ」を中心に展開されます。このマサがうわさに聞いた通りほんといいですね。老犬っていう設定がまた泣かせますね。これが幼犬や成犬ではやはりいけません。老成された犬格から語られる言葉は重みが違います。マサが警察犬としての過去を持つ設定も、こういう話にはまた良いです。ぜひ、このシリーズが続けばいいと思います。今回は短編5編です。
わたしのように既に「パーフェクト・ブルー」の内容を忘れてしまっている者にとっての導入部はありがたい。なんとなく思い出しました。で、1話を読んだ段階でまた「パーフェクト・ブルー」を読み返したい気持ちにさせます。マサが以前の飼い主の元からどうして蓮見探偵事務所に来ることになったのか、老犬になってからは飼うのが難しい犬のマサと蓮見〜の面々がどうしてお互いに絆を持てたのかのエピソードもちょっとうるっとさせます。(こうやって術中にはまっていくのであった)
1話は「父と娘の関係」が軸なのかな?もし正当な理由があっても「無断外泊」がはじめて解ったら、父親はやはりああいう反応か、または問答無用で叱りつけるしか対応はないのかなあ?娘を信じたいがそれでもなお不安がつのる様子は何故かよく解るような気がします。娘からはわたしを信じられないの?なんて言われるし、そう言われたって不安なのは仕方ないですよねえ。(しかしいったい何が不安なんだろ?)(笑)
「平成お徒歩日記」
宮部さんの写真が何枚か載っているし(なんだか宮部さん楽しそうだ)まるでオフレポを読んでいるような感じですね。宮部さん自身のchachaもいっぱい入ってるし。本所深川の七不思議の原型?も載っていて、「本所深川ふしぎ草紙」がまたおもしろく読めますね。この4年間に渡って続けられた「お徒歩」を読んで、ますます宮部さんが好きになりました。なんていうかほんとうにナチュラルな方なんですね。「お徒歩隊」の面々とのやりとりなんか最高です。こんどは対談集とかそのへんにも手を出してみよう。余談ではありますが、わたしが気に入った宮部さんの写真は、p229の木場で写したものですね。ちょっと眩しそうな表情の宮部さん、いいです。(笑)
「返事はいらない」
「返事はいらない」
何かに決別しようとするとき、それが仕事や人や、そしてまた、自分がとても大切にしていたことであったら、、、わたしなら、そして、あなたなら、いったいどうするでしょうか?
「ドルネシアにようこそ」
どんなに頑張っても自分には手の届かないものがあるとき、人は普通なら、それを手に入れられたことを密かに夢想して、束の間自分に満足感を与える、なんてことが多いんでしょう。しかし、その夢想が現在の自分を再認識させるように、いきなり現実になったとしたら、それも自分には手の届かないものを、すでに手に入れている者がさげすみのためにしている虚言だとしたら、、、舞台裏っていうのは、突き詰めて考えれば、結構皆同じようなものなのかも知れない。
「言わずにおいて」
自分の生活を知らない間に覗かれていたら、、、希望や生きがいを失ってしまうっていうことは、それがいかに自分に原因があるとは言え、辛い事に変わりはないですね。
「聞こえていますか」
誰かいませんか?わたしはここにいます。わたしに気付いてくれませんか?わたしはここにいるんです、ずっと、ひとりで、、、あ、これは内容とは直接何の関連もないんですが、今では見かけなくなってきた「うちわ」で風を送って貰うって、贅沢な事ですよね。(笑い)
「裏切らないで」
年をとった、、、と、女性が感じる瞬間って、やはり自分よりも若い、輝いて見える同性を見てしまった時なんでしょうか?何の関係もないその同性をあなたは、あなたなら?
「わたしはついてない」
ま、これはとにかく読んでみてください。(笑い)
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