酒造りを素材から

伝統名酒「南郷」の仕込水について
 


久慈川は幸くあり待て潮船に真梶しじぬき吾は帰りこむ


と 万葉集にも歌われている清流「久慈川」の伏流水を地下50bから汲み上げなにも加えず、なにも引かず、そのまま仕込水として使用しております。

水質はやや硬度が高いため、秋上げする酒(出来たての春先よりも、夏を越して熟成させた秋口のほうが酒質が良くなる)になります。

東京の料理屋さんでこの水をお米を炊くのに使っており、水道で炊いたごはんとは違いおいしく炊け、長く置いても臭わないと好評を博しております。


酒造好適米「玉栄」
 
もう何年になるだろう。試行錯誤をくりかえしなからこの矢祭の地に合う好適米を 探していたところ、幸いにも「玉栄」か見つかった。

何ともおかしな品種名である。これを作れば蔵が栄えるとでもいうのか。

本来温暖なこの地域は田んぼの中央に清流久慈川が流れ、比較的秋も長く、土壌は農家の心意気が作物に敏感に伝わる砂壌土と良品質米が生産出来る環境にあった。

さらに研究を重ねているうちに、この地域での有機栽培としての技術が確立され我が町の酒米として玉栄が定着した。

今年の不順だらけの天候、すでにいろいろな地域で酒造好適米が低温障害を受けていると聞く。

そんな中で我が町の玉栄は見事低温障害を回避。穂を出す時期にちょっと迷っただけ。今ではたわわ・・・・・これまで何もなかったかのように稔りの秋を迎え、当時の苦労がなつかしく思われる。

今年のような天のいたずらにもめげず、収穫出来る好適米こそきっとうまい酒を醸し出してくれるに違いない。そう願っているこの頃である。


酵母 日本酒酵母について
 


日本酒に使われる酵母にはいろいろありますが、皆様がよく耳にするのが7号・9号 10号かと思われます。

そもそも酵母は酒造蔵元にそれぞれ「家つき酵母」として存在しておりますが、高品質の清酒をとのご要望があり、各蔵元の中から特に華やかな香りと、すっきりした味をもった家つき酵母が選抜され、一般に販売されるようになりました。

当社ではすべての製品に9号酵母を使用しておりますが、厳密にいいますと9号酵母と天保年間から当社に住み着いている「南郷家つき酵母」が織りなす南郷独特の味と香りがあるような気がします。


日本酒のできるまで

                種麹 こうじ    
                   
酒造用原料米 精米 洗米 白米 蒸米  

もろみ

                 
                日本酒酵母 酒母 仕込水

しぼり ろ か 火入殺菌

貯蔵

調合ろか 火入殺菌
             
酒粕   検査           検査   検査
             
 

生酒製品

          生詰製品   一般製品
 

吟醸 生
新玉の酒

          ひやおろし   うらら他

日本酒の種類

純米酒
原材料 米・米麹


醸造用アルコールをまったく使っていない、いってみれば米だけで造った酒です。

純米酒は日本酒古来の伝統を守ったもので、蔵元の特色がはっきり出てくる個性的で芳醇な味が魅力です。

◆米1俵から約70本(1.8リットルビン)の清酒ができます。


本醸造酒
原材料 米・米麹・醸造用アルコール

醸造用アルコールの使用量は使用した白米重量の10%以内と制限があり、この場合の添加は味を補正するためで、飲み口をスッキリと軽やかな口当たりにするために行います。

またアルコール添加が少ないので製造方法や原料の個性が強くなり、銘柄ごとの違いが出てくる酒になります。

◆米1俵から約100〜130本(1.8リットルビン)の清酒ができます。


吟醸酒
純米酒型・本醸造酒型


酒造好適米を55%以上精白し、厳冬の仕込期間中に厳重な技術管理のもとで、長期低温発酵によって造り上げたお酒の芸術品です。

酒質は吟醸香といって果物を思わせるフルーティな芳香をもち、味は淡白ななかにも、まろみ・なめらかさを兼ね備えた淡麗型の最高峰です 。


生酒

 


ふつう、酒は出来てから「ろか」し、加熱処理(火入れ)をして貯蔵され、熟成後製品としてビン詰めする時再び加熱処理されますが、酒が出来てからビン詰めまで、いっさい加熱処理されていないのが生酒です。

生まれたての日本酒といってもいいもので、新酒らしいフレッシュな風味が特長です。
加熱処理がされていないので、保管には冷蔵庫が必要です。